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予選ラウンド 講評

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久遠/kudo
記事: 24
登録日時: 2016年9月11日(日) 01:03

予選ラウンド 講評

投稿記事 by 久遠/kudo » 2021年8月11日(水) 21:12

各審査員からの講評を公開します。

▼rpzn
・一般の部
参加者が少ない中ではありましたが、
奇抜なトリックが多く見ごたえのある動画が沢山ありました。
しかし、そのスピナー自体の特色、強味を出せているスピナーが少ない印象を受けました。
本人の強味を生かした構成、見せ場となる技への繋ぎ方は目を見張るものが沢山あり、
予選ながらまだこれから変化をつけていけるであろうと感じることができました。

・18歳以下の部
若いながらも歴を感じさせる回しをする方を多く見た印象がありました。
自分のレベルに合った回しを理解できている方、新しいことにチャンレンジしている方
様々ではありましたが、未だ技単位で他との差を埋めることには届いていない方が多くいましたので
他との差を離すには技へのこだわりを持てると予選以降の順位に変化を齎すことができると感じました。


▼Mesi
みなさん撮影お疲れ様でした。
一般、18歳以下の部ともに凝った技を入れているFSが多く、見ていて面白かったです。
一方で、技のこなしに魅力が少ないなと感じる人が多かったです。
難易度を落として魅せ方に工夫を凝らすのも手ですので、意識してみてください。
あと一般の部の方は〆の尻すぼみ感が気になりました。序盤中盤の流れやボリュームも考えて〆技を選ぶといいと思います。

▼HAL
一般の部では、流行のトリックをしっかりおさえたFS作りに加え、魅せ場やFSを通じた”表現したい部分”が明確なものが多くあり、とても見応えを感じました。中でも、KoViさんと肄'tezaさんのFSには独自のインフィニティや滑るような軌道、アレックスリバースを上手く使った繋ぎなど思わず声をあげたくなるような展開が盛り込まれており最後まで頭を抱えましたが、複雑な流れをとても上手くまとめ上げ、畳み掛けるような〆で魅せたKoViさんを1位に選びました。

18歳以下の部の方は撮影環境などが綺麗に整えられ、自分の長所短所を理解し「このように魅せよう」と方向性をしっかり決定し設計されたようなFSが多かった印象です。
上位の方達は、弱点が出てしまうような技をチョイスしない選択を上手くされている感じがして、終始気持ちよくFSを見ることができました。反面、惜しい印象を受けた方はトリック選びに欲が出ており、蛇足な動きが加わってしまって前半部分の良さなどを後半で打ち消してしまっている勿体無さを感じました。

▼fukrou
皆様撮影お疲れさまでした。

皆様の得点についてはtwitter(@fukrou_ps)のDMに連絡していただければ得点を開示いたしますので気になる方はご連絡をお願いします。
またここに書かれていない方の講評については確実に送れるかどうかはわかりませんが、講評を希望する方もTwitterにてご連絡をお願いします。

審査していてポイントとなった点がいくつかあったのでこの場をお借りして紹介させていただきます。

まず1つ目は構成、特に審査に影響を及ぼしたのが審査のポイントでは触れることができなかった「まとまり」です。気持ちのいい流れにすることや見せ場になる部分を入れるという点においては皆さんできていたのですが、見せ場がありつつ構成にまとまりがあるFSはなかなか少なかったように感じます。つなぎ技や見せ場の取捨選択をするだけで良くなりそうだなと思ったFSがたくさん見受けられたので今後意識してみてはいかがでしょうか。(今大会の規定で「15秒程度」というものもあるので、決勝ラウンドに行かれる方は以上のことを踏まえつつ規定に注意してみてください。)

2つ目は環境です。環境を武器に高得点をたたき出した方、逆に環境が影響して点数が思うように伸びなかった方も見受けられました。ペン回しと直接的な関係がないと思われる方も多いとは思うのですが、良い環境で回すことによって自分のペン回しの魅力をより引き出すことができ、結果的に上手いと思わせることが可能です。ですので今大会ももちろんですがCV等の動画を撮影される際は今一度環境を見直してみるといいと思います。個人的には成長するのに一番手っ取り早い方法だと思うので是非実践してみてください。

最後に3つ目は新奇性・独自性です。これを武器に得点を伸ばしているなという方がたくさんいらっしゃいました。新規性の高い技を組み込んだり、他の人があまりやっていないスタイルで勝負したり、自分だけの技術を発揮するなど表現方法は様々です。非常に難しい項目ではありますが、これを身に着けるだけでペン回しが一気に上手くなると自分は思います。自分のペン回しが好きになれない方や伸び悩んでいる方は是非ともチャレンジしていってほしいです。

一般の部、18歳以下の部共にレベルが高くとても見ごたえがありました。今回の大会で得たことは必ず今後の糧になるはずなので、決勝進出される方、そうでない方共に今後ともペン回しを続けていって盛り上げてほしいなと切に願います。

以上総評とさせていただきます。

-以下1位から10位までの個人の講評(ですます調からである調に変わっていますご了承ください)-

一般の部

1位 KoVi
・第一印象
一目でわかる完成度の高さやFS全体の流れの良さ、後半から締めにかけての流れは特に素晴らしく、総合的に見て非常に良いと感じた。

・環境
アングルが技のチョイスとかみ合っていて好印象。カメラも近すぎず遠すぎず絶妙な距離感であり迫力を感じさせつつフレームアウトしないという理想的なものであったと感じた。だだ、背景の板の木目の主張が激しくペンが若干見づらいと感じたため若干の減点を設けた。

・完成度
技一つ一つが丁寧に行われながらも疾走感を感じる印象を受けた。指使いも無駄がなく素晴らしい。

・構成
特に後半の見せ場からの締めの流れが素晴らしく印象的。見せ場のインパクトを損なうことなく締めに持っていけているので見ていて非常に気持ちがいい。

・新奇性または独自性
新奇性はあまりないものの、総合的な技術が高くKoVi氏がもつ世界観を十分に発揮しているものとみて高評価とする。

2位 VAIN
・第一印象
見せ場の新規性や使い方が非常に上手くかなり印象的な動画であった。また環境や完成度も高くVAIN氏の技術力の高さが十分に伝わるものであった。

・環境
カメラの距離・背景等全体的にペン回しが見やすく、複雑な技や見せ場が見やすいため好印象。

・完成度
見せ場のムーンウォークソニックに若干のブレがあるがそれ以外は安定していたため高評価。

・構成
見せ場のムーンウォークソニック系統の使い方が非常に上手くFS全体において見せ場として機能している。その点締め前のラダーが流れを切る印象を受けたため非常にもったいなく感じてしまった。ラダーに疾走感やキレがあれば畳みかけとして機能するが(例:NG4th Chama)VAIN氏の場合ゆったりとしたラダーであり、畳みかけとしては機能しておらず、コンボとしての魅力はあまりないように感じてしまったため減点を設けた。

・新奇性または独自性
締め付近のムーンウォークソニックの部分は私自身初めて見る技であり、かつVAIN氏の技術の高さが出ているFSであることを考慮して新奇性独自性ともに高評価とした。

3位 肄'teza
・第一印象
完成度、内容ともに充実しており総合力の高さを思い知らされるFSであったと感じたが若干秒数が長く感じたためそこの部分において若干の減点とした。

・環境
ペン回しが非常に見やすいため高評価とする。

・完成度
難易度の高い複雑系等の技や見せ場のインフィを危なげなく行える技術力の高さや技一つ一つの塾練度が伝わるものであると判断したため高評価とした。

・構成
数秒に一つ見せ場があるため見ていて飽きない構成だと感じた。しかし動画の秒数が長く「まとまり」は感じることができなかった。肄'teza氏の技量であればもう少しつなぎの技を削ったり見せ場の技の取捨選択を行ったりしてまとまりがあるFSを作れるのではないかと感じたため若干の減点を設けた。

・新奇性または独自性
見せ場のインフィは新奇性の高いものであったと感じた。また難易度と完成度を両立している点で他のスピナーを凌駕するものと判断し高評価とした。

4位 AiMo
・第一印象
完成度はトップクラスであり、いわゆる「回っている感」というのは一番感じられ、なおかつ凝ったコンボが使用されているため非常に見ごたえがあった。しかし、驚くようなポイントは見受けられなかったためそこが唯一残念ではあった。

・環境
机ではないものの、ペン回しの見やすさを確保していると感じられた。しかしあまりにも簡易的な環境であるためAiMo氏の魅力を最大限に引き出しているかと言われたら否であると判断したため若干の減点を設けた。

・完成度
技一つ一つが美しく指使いも一切無駄がないため非常に魅力を感じた。言うまでもなく高評価とする。

・構成
全体的な流れの良さが顕著に表れているなと感じた。切り返しも流れを損なわずに行われているため疾走感があった。。しかし全体を通じて大きな見せ場や盛り上がりがないというのが残念ではあった。

・新奇性または独自性
一言でいうと「噛めば噛むほど味のあるFS」。完成度の高さはもちろんだが使っている技の質の良さや技の工夫がなされており、見る回数を重ねるごとに新しい発見があるといった印象。AiMo氏の技術の独自性を考慮し高得点とする。

5位 ZUMI
・第一印象
正直私の審査では評価しきれないかもしれないと感じた。完成度や環境など粗削りな部分はあるが新規性独自性の高い技が高密度で構成されているため良いと感じた。

・環境
アングルを生かしたコンボ等が見受けられるのは良いと感じたが、もう少し全体的に技が見栄えるアングルがあるのではないかと感じた。

・完成度
全体を通じて非常に難易度が高いのも影響したのか技にがたつきやふらつきが見受けられたため減点を設けた。

・構成
FS全体が驚きであふれており見ていて非常に面白い。しかし最後のダブルチャージ→122の技の選択は安直であり悪目立ちしているためそこの部分で減点を設けた。10秒当たりの流れから畳みかけて締めていたらより良い評価であったと感じる。

・新奇性または独自性
ZUMI氏の世界観を余すとこなく表現できているため言うまでもなく最高評価とする。

6位 葉脈
・第一印象
いい意味で予想を超えてきた印象。ところどころに見せ場がちりばめられており見ていて飽きない印象であった。

・環境
全体的に見やすく光の当て方が非常に良い。しかしコルクボードは正直言うとダサいので自然な木目の板に変えるなど工夫が必要だと感じた。

・完成度
指使いや手のふらつきなど粗削りな部分が多い。特に〆のキャッチの形はよくないと感じたため減点とする。

・構成
数秒に一度見せ場があるためそこは高評価。ただ、つなぎが強引な個所がいくつか見られたので減点とする。

・新奇性または独自性
粗削りではあるが使っている技は新奇性・独自性に富んでおり高評価と判断した。

7位 Jiv.
・第一印象
非常に考えられたFSだと感じたがそれと同時に改善点も多いと感じた。

・環境
ペンが見やすいのは高評価。しかし画面内の色の情報量が多く(特にオレンジや黄色)目がそっちに行ってしまう印象を受けた。また、光の当て方が安直であるため手が映えているわけではなくむしろ粗が出てしまっている印象、改善が必要であると感じた。

・完成度
荒削りな部分が多いように感じた。特にハーフフェイクトソニックの部分や締めに苦しさを感じたため減点とする。

・構成
非常に練られていると感じた。3バクアラからハーフフェイクトソニックの部分が見せ場として機能しており、締めも畳みかけながらもまとまりを感じたため高評価。だが欲を言えばハーフフェイクトソニックの部分でペン先を持って行えていれば見せ場としてさらに機能したように思う。

・新奇性または独自性
Jiv氏の世界観がまだ確立しているとは思えないと判断したため高い点数には至らなかった。

8位 BUNA
・第一印象
テーマはすぐに伝わったがつなぎの技の密度が低くあまり良い印象は受けなかった。

・環境
環境自体は悪くはないが、画面の端で回しているため非常に見づらく減点とした。

・完成度
SA系統含め全体的に高いと評価した。

・構成
SAがテーマだということはすぐに分かったが、いかんせんつなぎの技の密度が低く技の選択が安直であると感じたため減点を設けた。

・新奇性または独自性
相対評価になってしまうがBUNA氏であればもっと良いFSがあったように感じる。世界観や自身の技術をあまり発揮できていなかったと判断した。

9位 hikari
・第一印象
ところどころ良いコンボは見受けられたが、全体としてあまり良いとは思えなかった。

・環境
カメラのアングルの傾きが気になってしょうがないという印象。他の人のアングルをまねるなどして改善する必要があると感じた。

・完成度
ひじや手のふらつきが目立つため減点を設けた。

・構成
途中までは悪くなかったが、締め付近のフェイソニからソニひね122の流れはありきたりであると感じたため減点。またFS内で同じような動きや技がいくつか見受けられたためそこも減点とした。

・新奇性または独自性
hikari氏の世界観がまだ確立していないと見受けられたため思うように点数が伸びなかったように感じる。

10位 Cynthia
・第一印象
随所に見せ場や盛り上がりがある点は好印象。しかし構成や環境に改善点があるなと感じた。

・環境
白いタオルが不自然に感じた。またもっと良いアングルがあるのではないかと感じたので減点とする。

・完成度
全体的には安定しているが指使いに改善の余地が見られると判断した。

・構成
ところどころに見られる見せ場が印象的であった。しかしアラウンドで畳みかけの流れができていたにもかかわらず切り返して無難に締めるという選択は安直であると判断した。アラウンドで締めていたらさらに良かったと感じる。

・新奇性または独自性
構成や技運びに工夫が見られるが、まだ粗削りな部分が多いと判断した。

18歳以下の部

1位 RAIJING
・第一印象
全てにおいて高水準であるFSであると感じたため高評価。

・環境
特に悪い部分もなくペン回しが見やすい印象を受けた。技のチョイスとアングルがかみ合っている点も高評価。もっと良くすることも可能ではありそうなのでこの調子で感性を磨いていってほしいと感じた。

・完成度
大きながたつきやブレが見受けられないため高評価。

・構成
流れを損なっていない点や中盤の見せ場、締めのSAなどかなりハイレベルな構成と判断したため高評価とする。

・新奇性または独自性
RAIJING氏の実力が十分に伝わってくる動画と判断したため高評価とする。

2位 Imbocd
・第一印象
他にはないスタイルで驚きを受けたため高評価とする。

・環境
スタイルに合っているアングルであることやペンが見やすいような背景にしている点は高評価。気になった点は、板の枠が正直ダサいと感じるのと手持ちであるがゆえに手ブレが見られる点である。固定されていればもっと見やすかったと感じたため次回以降改善してほしいと個人的に感じた。

・完成度
難易度の高い技を使用しているにもかかわらず非常に安定している印象を受けたため高評価とする。

・構成
全体を通じて高い密度であり非常に見ごたえがあったため高評価。しかし手を伏せる動きがワンパターンであったためもう少し技のチョイスに工夫が必要だと感じた。

・新奇性または独自性
他にはないスタイルでImbocd氏の実力や世界観を十分に発揮しているものとみなし最高評価とする。

2位 shilomi
・第一印象
VPならではの技のキレやカッコよさが表現できているなと感じたため高評価。

・環境
特に悪いポイントは見受けられなかったため高評価とする。

・完成度
技一つ一つが丁寧に行われておりキレやカッコよさもある、俗に言う「回っている感」は一番感じられた。18歳以下の部の中では圧倒的な完成度、熟練度だと判断し最高評価とする。

・構成
流れもよく切り返しにもキレがあるため流れを切っているようには感じなかった。しかし締めの唐突さが気になってしまったため多少の減点とした。畳みかける部分を作るかリズムのいいコンボにするなど改善の余地はあるように感じられた。

・新奇性または独自性
shilomi氏はまだまだ成長段階であるとは感じたが、VPでここまで戦えるということに個人的に感動を覚えたため高評価とする。

4位 O
・第一印象
見せ場もありつつまとまりがあるという点では最も優れていたように感じた。ただ使用しているペンが長すぎると感じたのでもう少し適切な長さのペンであれば良くなるのではないかと感じた。

・環境
特に悪い箇所は見受けられなかったため高評価。

・完成度
全体を通じて安定はしている。しかし使用しているペンがあまりにも長く通常よりも安定した技運びが容易であると判断したため減点を設けた。

・構成
序盤や中盤に目を引く見せ場がありつつもまとまった構成であり非常に良いと感じたため高評価とする。

・新奇性または独自性
O氏の実力や世界観は十分に発揮していると判断したが上記にあるように使用しているペンの長さから通常よりもFSの構成や遂行が容易であることを考慮して多少の減点を設けた。

5位 tetora
・第一印象
高い密度かつまとまりのある構成で好印象であった。

・環境
全体が白で統一されておりペンが非常に映えている。しかしカメラがかなり遠いため持ち味である大技の迫力を出せていないように感じたため減点とする。

・完成度
全体的にがたつきは見受けられなかったため好印象。腕は少し動いているが技の難易度を考えると許容範囲である。締め前の技が早すぎて雑に見えてしまったのが少し残念であったため多少の減点とする。

・構成
まとまりがありつつ密度が高いので非常に見ごたえがあると感じたため高評価。

・新奇性または独自性
tetora氏の実力が十分に発揮できていると判断し高評価とする。

6位 mido
・第一印象
工夫されたコンボや流行を取り入れた見せ場などが好印象であった。

・環境
全体的に暗いのが残念ではあるがペンの見やすさは確保されている。全体的な暗さを改善できればさらに良くなりそうだなと判断した。

・完成度
全体的に安定はしているがところどころ粗削りであり回っている感はそこまで伝わってこなかった。

・構成
工夫されたコンボと中盤、締めにかけての見せ場がかなり印象的であった。締めの縦スプ?から間を置かずに締めてもよかったのかもしれないと感じた。

・新奇性または独自性
まだ粗削りではあるがmido氏の実力が十分に発揮されていたものとみなし高評価とする。

7位 Sututu
・第一印象
環境以外はさすがの一言。持ち味の大技をフルに発揮している印象であった。

・環境
他が高水準であるがために環境がかなり足を引っ張っている印象。床で撮るということ自体は間違ってはいないがそれにしても物が雑多に置かれており画面内の情報量が多すぎる。以上を考慮しペン回しが見づらいため大幅な減点とする。もう少し整理された床で撮影するなど工夫が必要であると感じた。また手持ちでの撮影ということで激しい手ブレが見受けられたためそこも改善してほしい。

・完成度
これだけの難度の技を安定して行える実力には驚きを隠せない。高評価とする。

・構成
大技のみで構成するのではなく大技を引き立たせるという工夫が伝わってきたので好印象。締めに一番の大技を配置している点も良いと感じた。また締め前の引き付ける動作が繰り返されている点も締め前の盛り上がりとして機能しており良いと感じた。

・新奇性または独自性
大技に関しては卓越した技術を有しており一般の部を含めても他をはるかに凌駕している。また締めに関しては私自身初見であったため新奇性も高いと判断した。これらを考慮して最高評価とする。

8位 Nanafushi
・第一印象
非常に完成度が高く一つ一つの技を丁寧に行っているという印象であった。

・環境
床の模様が若干気になるところではあるがペン回しは見やすい印象を受けた。

・完成度
非常に高いと感じた。がたつきもなく滑らかであり安定感もあることを考慮し高評価とする。

・構成
工夫されたコンボや見せ場が随所に見られ良いと感じた。ひとつ気になったのは締めが12122のためが長すぎて流れを損なっている点だ。12122ではなく122や1222のほうが流れを切らずに締められたのかなという印象を受けた。

・新奇性または独自性
構成など改善点はあるものの、ゆったり滑らかなスタイルは今大会ではなかなか見られなかたため独自性は高いと判断した。

9位 nomad
・第一印象
見せ場の使い方が上手いと感じた。その一方で秒数がとても長くもっと技の取捨選択が必要であると感じた。

・環境
特に悪い点はないと感じたが、カメラのピントが若干ではあるが合っていないのが気になってしまった。

・完成度
全体を通して安定しているが締めで崩れてしまったのがもったいないと感じたため若干の減点とした。

・構成
見せ場とそうでない部分の差別化ができている点は好印象であった。しかしあまりにも秒数が長くこのFSを通して何を伝えたいのかがわからなかったため大幅な減点とする。正直このFSを分解するだけで3つくらい良いFSができるのではないかと感じた。やりたいことをやるのも大切だが、まとまりをもたせることや技の取捨選択も大切になってくるので今後はそれを意識してほしい。

・新奇性または独自性
比較的長い秒数という一面もあるがnomad氏の実力や良さを発揮できているということも考慮した点数とした。

9位 Miku
・第一印象
安定感には欠けるが環境や技のチョイスに工夫を感じられた。

・環境
背景色、全体的な色のトーン、光の当て方など環境全般に非常に力を入れている印象を受けたため高評価とする。

・完成度
全体的に非常に粗削りであると感じた。とくに腕が動きすぎている印象を受けたので大幅な減点を設けた。ひじや手の動きで無理やりペンを回している感じなので今後はひじや手首の固定を意識してほしい。

・構成
全体を通じてインフィで構成されている点が印象的だった。また後半の逆回転での畳みかけは非常に印象的だったため高評価とする。

・新奇性または独自性
粗削りではあるが他にはないスタイルや構成であることを考慮して高評価とする。

▼Laku
一般の部
1位 肄'teza
複雑なピポット系のパスを中心にウィンドミルをもう一つの要素としてバランスよく配置している。ベースとなっているパスは難易度・密度ともに高く、スピード感や安定感を維持することで息苦しさは無い。前半のウィンドミル切り返しと後半の特徴あるウィンドミル切り返しを対応させることや、リズムよく切り返していくのは見ていて気持ちがいい。
〆がその前までに比べ簡素であり、ウィンドミルの切り返しからやや間があるため〆としては弱い印象を受ける。

2位 KoVi
全体として丁寧な技運びとメリハリのある動きでスピード感があり〆まで気持ち良く抜けている。前半は大人しい印象を持つものの、その中で少し目立ったウィンドミルが中盤、〆への布石となっており、中盤の2アラウンドで一旦落とすことでラストスパートを切る雰囲気をだして最大の見せ場の2ウィンドミルから〆へ向かう流れは見事。非常に魅力的な構成であり、このバランスを崩さず前半の地の技の部分を難易度・密度を高めたFSであれば1位通過であった。

3位 ZUMI
手がせわしなく動き、跳ねるような伏せのガンマンを多用することで荒々しさを出していくスタイルは印象に残りやすい。更にウィンドミルの切り返しの際に手を止めペンのスピードを落とすことで全体の雰囲気とのコントラストを意図的に出しているのがとても好印象。技の内容では7秒~やや安定度が低いが5シメトリカルバックアラウンドから23キャッチのアラウンドへの繋ぎや、9秒~の技34曲げ2弾き52ガンマン(?)などの複雑な技を伏せの状態で行うのはかなりの難易度であると思う。〆の伏せダブルチャージからの122が全体の中で見慣れた動きになってしまっており、そこの違和感が全体に悪影響を及ぼしている。

4位 hikari
全体的に速い回転速度と手の動きのキレによって疾走感を作っており、それらを損なうことなく締めるのは見ていて気持ちがいい。特に2~7秒の軸の移動量が大きいコンボを使うことで手の動きが一瞬は止まることとペンがスピードを保ち続けていることによる疾走感は圧巻。しかし中盤12ウィンドミルでやや減速してしまったことで前半のスピード感を〆へ伝えきれていないことが非常に惜しい。

5位 VAIN
初めて見るソニックの発展技が目を引く。後半に変則的な軌道を持つ技があり、8秒~のシメトリカルソニックの発展技からムーンウォークソニックの発展技に繋げ、見た目の回転数が落ちることをその後ラダーに繋ぐことで見た目の回転数の急変を防いでいるのはお見事。前半にその布石が無かったのとやや〆が唐突に感じたのが惜しい。

6位 葉脈
手が大きく動く技がバランスよく配置されているが好印象。8秒~のサムフィッシングから45に移動する技はかなりのインパクトを持っている。
しかし激しい動きの印象を持たせようというよりもやや安定度が低いためにそう見えてしまっている感じが否めない。また〆が切り返しから唐突なのも雑な印象を受ける。

7位 Cynthia
始動に軌道の大きいウィンドミルを置きFSのテーマを感じさせる構成は好印象。しかし中盤のアラウンドは印象に残るが最初の動きよりはインパクトが小さく、〆も大人しいため全体として勢いが尻すぼみになっている印象を受ける。

8位 AiMo
1秒~、7秒~の動きに特徴はあるものの、3秒の切り返しが安易であること、またその後の動きもリズムは良いが伏せ→起き→伏せが繰り返されており、ペンの動きも代り映えしないことからやや安直な構成の印象を受ける。

9位 BUNA
後半のZCC1.5からの1.5回転で〆を統一する流れは好印象。しかし丁寧な技運びではあるが全体的にインパクトに欠ける印象であり、流れとしては5に流す→1に戻ってくるの繰り返しなので単調に見える。

10位 Jiv.
4秒~のハーフフェイクトソニックの切り返しの連続がFSの中核となっているが前後にそれに対応する動作などがなく、唐突に行われている印象を受ける。また〆への畳みかける構成が見られるが、ペンと指の息が合っておらず、焦っている指に対してペンが遅れて追従しているように感じる。

一般の部講評:https://docs.google.com/document/d/1tQs ... QX948/edit

U-18の部
1位 mido
インフィコンボ~〆までがとても印象に残る。見せ場以外の地の技もよく考えられており、FS全体のレベルを引き上げている。8秒~のインフィコンボは前半3秒~13ウィンドミル、5秒~の伏せでペンの端を持った状態でのパス・ソニックがあり良い構成であるが入りの掌から手の甲側にペンが抜ける23ウィンドミルが微妙に引っかかり一瞬減速している。違和感としては殆どないが、全体として高いレベルであるが為に気になるところではある。

2位 shilomi
技の安定度・キレに申し分なく、6秒の3バクリバから2SAバクリバで一度速度を落とした後の3コントガンリバ、10秒~での切り返しFLリバから締めのFLノマまでのリズム・流れは非常に魅力的である。FSと使われている技の魅力を高効率で引き出しており見ていて気持ちが良い。全体のFSとして気になる所はないが、この完成度を保ったまま新たな技を加えFSの最大点を高めていってほしい。

3位 RAIJING
構成として大切なポイントを押さえ、勢いを殺さず〆までテンポよく行く良いFS。4秒~の2チャージからの切り返しや締め前の2SAバクリバから1122spのSAなど前半後半に盛り上がりがあり、中盤7秒~では入りの難しいタイ式バクアラを上手く差し込こみ、コンティニュアスで2回目を45に流すこと技の離れとしても非常にスムーズでFSの盛り上がりとして申し分ない。しかし9秒でタイ式バクアラと対応する形で入ってると思われる1軸での切り返しにおいて軌道が少しブレている点が惜しい。

4位 Sututu
中盤二回の切り返しでカメラに向かって手を引くことで迫力を出していること、〆は制御しきれずフレームアウトはあるものの非常に高難易度の技で〆ており個々の技の加点項目は非常に高い。ただ序盤においてピンキーポップやコント5SAシメバクなど一般的な難易度は高いもののFS全体で見るとやや大人しく、そこでもう一つ技を入れるか構成面での工夫が欲しいと感じた。

5位 tetora
機械的な動きが多く、それが切り返しと中盤の目を引く動きと良くマッチしておりFSは高い密度と難易度を持ちながら雰囲気としては非常に纏まっている。ただ秒数がかなり短く、構成が前半+〆に向かうまでになっており、物足りなさを感じる。もう一つの見せ場とそれに向かう流れが欲しいところ。

6位 Arisa
高い難易度の技が丁寧に行われており、全体の流れを断ち切ることがない構成も非常に良い。8秒~では次の技へ上手く繋ぐのが難しいアレリバからそのまま高難易度のパスに繋げた技術力は特筆すべきもの。6秒~の途中で指を入れ替えるイーストソニックの弾けるような動きも一定の速度のFSの中で良いアクセントとなっている。〆前のレックストリックで少し粘るように減速するのは意図的であると思われるが、ここは加速して〆に向かった方が締りが良いと感じる。

7位 ハルケロ
丁寧な技運びと切り返し中心のFSという構成が分かりやすく、5秒~において手を大きく動かす部分と〆の動きの対応が取れていることは好印象。しかし、中心となる切り返しや動きにキレが欠けている印象がある。

8位 Miku
8秒~の特徴的な軌道のインフィの連続はとても印象的ではあるがその部分と後のフレームアウトが惜しい。前半も流れは悪くないが、中盤に向けて特徴的な軌道のインフィニティを1つ挟むことで密度を高められたと感じる。また〆前~〆が全体から見てシンプルになってしまっており、〆としては弱い。

9位 nomad
全体的なスピード感や技の安定度に減点されるようなところはなく、所々目を引く技があるのも好印象。ただFSが少し長いため、目を引く技の間が長く全体の動きとして単調になってしまっている印象を受ける。また〆前2シメスプ後のアレリバで同じ動きが続き〆直前でもたついている。アレリバを無くすか、アレリバ後のチャージを無くしてそのままスプレッドに入れば〆が際立ったのかもしれない。

10位 Imbocd
高い難易度のパス系統で固めており、単調にならないように指を変えているのは好印象。しかし全体の流れとしてパス1→伏せ→パス2→伏せ→パス3→〆になっており、やはり単調なイメージは拭えない。動きの大きい技をFSに取り入れることでパスもより映えるようになると思う。

U-18の部 講評:https://docs.google.com/document/d/16W4 ... RYcMI/edit
HN: kuon,久遠,kudo,910,etc……

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