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決勝ラウンド 講評

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久遠/kudo
記事: 24
登録日時: 2016年9月11日(日) 01:03

決勝ラウンド 講評

投稿記事 by 久遠/kudo » 2021年9月22日(水) 21:00

各審査員からの講評を公開します。

▼rpzn

決勝への意気込みが感じられる動画ばかりで1本1本の密度 、流石決勝に進んだ実力の持ち主と感じます。
各々の持ち味を保ちつつ技にフォーカスを当てつつ評価しました。
FSの内容はどれも拮抗していましたが「上手い」と思わせてくれた動画を順位にし、このような順位になりました。
予選から決勝まで参加された方お疲れ様でした。

▼Mesi

・一般の部
密度の濃いFSで見応えがありました。
順位はつけましたが、3人の実力差はほぼ無いように感じます。
3人とも難易度と安定感においては力があると思いますので、緩急や手の形、リズム感などを意識しても表現力が広がって良いと思います。
私も同じようなスタイルをやっているので、勉強になりました。
ありがとうございました。

・18歳以下の部
上位にあげた人はFSのメリハリがついていて良かったです。
全体としては、回転方向の変え方に少し無理があるかなと思うFSがいくつかありました。
切り返しのレパートリーを増やすと無理なく繋げられるようになると思います。

▼HAL

【一般の部】

総評 : 撮影大変お疲れ様でした。
全員がJapEn出演者であり、より細かい部分へのこだわりや作りこみに圧倒される動画でした。また余談にはなりますが年齢が上になればどうしても撮影に割く時間なども減る中大会にハイクオリティな動画を提供して・楽しませてくださったことにも大変感謝いたします。

個人評価 :

1位.VAIN
強みである非常に複雑なパス構成に加え、スピード感や爽快感という部分ではなく良い意味でのユラユラとした不安定さをあえて演出したような、精巧に作り込んだテクニカルなFSでした。
要所に入るキレの良い動きも飽きを感じさせず、完成度はこの構成において最大レベルにまで極められていると感じ、大変感銘を受けました。

2位.KoVi
構成のレベルは上位者と比べて僅かな差だと感じたのですが、リズム感へのこだわりに差を感じて、こちらの結果とさせていただきました。
安定感が追求されすぎており、平坦な展開のまま終わったと感じてしまったので、抑揚がついていればさらにプラスになるのではないかと思いました。
予選同様、指の曲げ伸ばしを作中において良い割合でコントロールしており、完成度の高い作品です。

3位.肄'teza
様々なバリエーションの技が光るFSでしたが、複雑すぎるゆえの難度かコントロールの制御不足を感じました。
ほとんど真横から見たようなアングルだったため、今回の構成はとても活かされるものだったのですが不安定さもとてもシビアになってしまったものかと思います。
見たことのない軌道や奇抜なピボットを活かしたトリッキーな動きに終始魅了されました。

【18歳以下の部】

総評 : 18歳以下の部の皆様、撮影大変お疲れ様でした。
さすが決勝という印象で、基礎的な部分のブレなどをほとんど全てクリアし切ったような完成度の高い作品たちでした。
これからも歴を重ねるごとに気づいていける魅せ方の美しさなどがあると思いますので、是非強みである部分を伸ばして楽しんでいただきたいです。

個人評価 :

1位.tetora
円軌道を崩さない、完成度を最高レベルに保った状態の中、難易度の高い技をどんどん繰り出す構成にとても楽しまされました。〆の1軸を用いた斬新なStop & Goにも驚かされました。
ほぼ真上から目線に近いアングルでのセッティングでしたが、それを活かしたように上手く手首の角度、魅せ方をコントロール出来ていたところもプラスポイントでした。

2位.RAIJING
高い完成度と、スッキリとしたまとまり感が光る流れで構成された仕上がりになっており、つい何度も再生してしまう作品でした。2位という結果については、上位者の方と比べてFSを見たときに感じる視覚的リズムの気持ちよさでわずかながら順位差を付けさせていただきました。
とてもハイレベルにまとめこまれたFSで見応えがありました。

3位.Sututu
良く言えば淡々と繰り出すカッコよさがあり、反面展開にもう少し味付けが欲しいと感じてしまいました。
また撮影背景に着いたインク跡のようなものも、アートのように見えなくもないのですが今回の作品においてプラスに働いている印象は感じられませんでした。
連続した離れ技を次々と繰り出す構成にカッコよさ・魅力を感じました。

4位.shilomi
rzdzの残像の美しさを最大限に際立てる、安定感が追求された仕上がりだと感じました。
〆に向けての畳み掛けるような旋転にも惹かれましたが、「あともう一口欲しい」という後味が残りました。
撮影環境の作り方も、淡い光の差し込み、画面内にほどよくちりばめられた情報で構成されており心地よい世界観が作られています。

5位.nomad
〆技はとても斬新で高難度だと思いますが、唐突に終わった印象やあと少し回転に安定感があればポイントUPでした。
スピード感と様々な展開を感じる構成が良かったです。特に、0:06~の連続技は視覚的にとても気持ち良い展開です。

6位.Arisa
旋転のキャラクターがもう少し立っていると、更に化けると感じました。
たとえば、激しい軌道を描いている部分もありますが、カッチリと安定させすぎた印象を受ける部分が所々あり(0:07~0:08の掴み技など)、伝えたい部分の表現を際立てると良いと思います。
安定感のある仕上がりと、ペンの残像がしっかりと活かされる撮影環境が良かったです。

7位.mido
非対称ペンならではの美しさを表現した作品だと感じました。
0:07~のインフィニティを用いた構成は特にそう思えます。
所々フレームアウトや、〆たあとの手の開き方などにチープさを感じて、細部に更にこだわりと持つともっともっと美しくなると思います。

8位.O
全体的に焦りを感じるFSでした。スピード感はFSにおける表現方法としてとても大きく影響するので、ペンのコントロールの精度が極まったうえで、構成や展開に合ったスピード感を自分の中の基準として持つと更に良く魅せられます。
0:04~以降の画面に対して斜めに走るペン、など動きのバリエーションが多彩なFSでした。

9位.Imbocd
真上アングルだからこそ映える細かいトライアングル・デュアルのパスを次々と繰り出すスタイルは決勝進出者が誰も持たない緻密さで、上手くキャラ付けされたFSだと思いました。
〆技への持っていき方に少し投げやりな印象を受けたのと、良く言えば淡々としていてカッコいいのですが、ただそれだけの印象を受けてしまいました。FSには展開があると競技性という見方からでもポイントがUPすると思いますので、是非アクセントをつけて技を組んでみて欲しいです。

▼fukrou

皆様撮影お疲れさまでした。

皆様の得点についてはtwitter(@fukrou_ps)のDMに連絡していただければ得点を開示いたしますので気になる方はご連絡をお願いします。

皆さんのレベルが非常に高く良い意味で審査は難航しました。そんな中今回審査していて感じたことが三つあります。
一つ目は瞬発力です。短い期間内にコンボ、技そしてFSを作り出すという工程を上手くできたか否かが勝負を左右したかなという印象です。予選で温存して決勝で持てる力を放出した方、予選決勝ともに安定した実力を発揮した方、予選でガス欠になってしまった方様々見受けられました。決められた期間でクオリティの高いFSを量産することは非常に難しいですが練習を重ねて慣れていってほしいなと感じました。このような大会では戦略も大事になってくるので、今後意識してみてください。
二つ目は15秒でどれだけ自分を表現できたかです。これも勝負の分かれ目だったのかなと感じます。秒数制限や短期間での連続した撮影の中で自分の持ち味を表現できた方、または自身のスタイルが確立している方が有利に進めたのかなという印象です。
三つ目は講評やアドバイスを元に行動・実践する力です。予選の講評をうまく自身のFSに落とし込んだ方が有利に事を進めたのかなと思いました。自身のこだわりに固執するだけでなく、第三者の意見を取り入れるということが見る人ありきのペン回しでは非常に重要になってきます。伸び悩んでいる方は是非この力を伸ばしていってほしいなと思います。また、私個人の声をちゃんとFSに反映してくださっている方も何人か見受けられ、審査員としてとても嬉しく思いました。

今大会だけがゴールではありません。CVやJapEn、世界大会やSNSでの発信等活躍の場を増やしていって、今後のペン回し会を盛り上げて下さると一審査員として嬉しい限りです。
この度は本当にお疲れさまでした、皆様の今後の活躍を期待しております。

以下個人への講評とさせていただきます。

【一般の部】
VAIN
・第一印象
環境、構成、完成度全てにおいてハイレベルではあるが、『Dance above the Floor』のNoel氏と非常に似ておりオマージュのような印象を受けてしまった。

・環境
ペン回しが見やすい背景、アングルであるため高評価とする。

・完成度
技の遂行にブレやふらつきは無く、非常にレベルの高いものであると判断し高評価とした。

・構成
全体的に見て流れが切られている部分はなく気持ちいい印象。また中盤や締めにインパクトの高い技を配置している点も良いと感じた。

・新奇性または独自性
見せ場と締めのインパクトが高いが、どちらも『Dance above the Floor』のNoel氏が行っていた技の動きと非常に類似しており、VAIN氏独自の技術とは言い切れないと判断したため減点を設けた。締めをフィッシングでは無い技を採用していればNoel氏のオマージュの印象はかなり薄まったと考えられる。コンボ単位で見れば素晴らしいのだが、組み合わせが仇となってしまった印象である。

肄'teza
・第一印象
非常に難易度の高い技で構成おり驚きを感じたが、環境が気になってしまった。

・環境
正直机ではないことに驚いてしまった。机がない中でも背景や服装などもう少し気を使っていれば良かったように感じる。

・完成度
全体的に高い水準ではあるが、若干無理している箇所が見受けられたのでそれを考慮した点数とした。

・構成
全体的に密度の高い構成だと感じた。前半のウィンドミルで連続で切り返す部分やアレックスリバースからの切り返しなど切り返しに意味を持たせている構成が印象的であった。欲を言うなら最後の切り返しをFLノーマルではなく流れ断ち切らない他の技にしていたらさらに良かったように感じる。

・新奇性または独自性
肄'teza氏の技術や世界観が十分に伝わるFSだと判断し高評価とする。

KoVi
・第一印象
複雑系で固められており技の密度は高いが、一目でわかる見せ場がなくそこが残念に感じた。

・環境
前ラウンドよりも改善が見られよりペンが見やすくなっている印象を受けたため高評価。

・完成度
技のガタつきや手のふらつきは見られず全体的に高い印象を受けたため高得点とする。

・構成
全体的な流れはいいが、中盤の見せ場や終盤の畳みかけがなく平坦な印象を受けたため、それを考慮した点数とした。

・新奇性または独自性
技の密度は高いものの、KoVi氏の技術が十分に発揮されているかといわれるとそうではないと判断した。

【18歳以下の部】
tetora
・第一印象
全体的に密度の高い構成でありつつ、締めで最高潮の盛り上がりがあり非常に見ごたえのあるFSであると感じたため最高評価とする。

・環境
全体が白で統一されておりペン回しが見やすい環境であると判断した。また、前ラウンドよりもカメラの距離が改善されている点も良いと感じた。(欲を言えばもっと近づけても良いと感じた)。唯一感じたのは小物がなく整いすぎている印象を受けた。以上の点からさらに良くすることも可能であると判断しそれを考慮した点数とした。

・完成度
全体的にふらつきやがたつきは見られないため高評価とする。

・構成
始動から密度の高い技で構成され、中盤、締めにかけて見せ場の盛り上がりがあり見ごたえがある。特に締めのstop and goをFS内に自然に落とし込んでいるのは素直に感動した。

・新奇性または独自性
非常に難易度の高い技を自然にFSに落とし込む技術力には脱帽する、最高評価とする。

RAIJING
・第一印象
全体的に無駄な部分がなく隙のないFSだと感じたため高評価とする。

・環境
白で統一されているため使用している黒いペンが非常に見やすい。唯一感じたのは小物がなく整いすぎている印象を受けた。さらに良くすることも可能であると判断しそれを考慮した点数とした。

・完成度
技一つ一つに魅力があるレベルまでは達していないが、RAIJING氏のベストは尽くせていると感じたため高評価とする。

・構成
隙が無く密度が非常に高い。流れを切るような部分もなく、締めへの盛り上がりもあって非常に良いと感じた。高評価とする。

・新奇性または独自性
全体的な密度の高さからRAIJING氏の技術の高さを伺えるFSであると判断し高評価とする。

Imbocd
・第一印象
パス系で固めてきており、密度が高く締め付近に盛り上がりがあるのも好印象。高評価とする。

・環境
ペンが見やすい工夫がされている点は良い。ただ若干の手ブレ(特に締め)が見受けられるので、このアングルで固定できればなおよいと感じた。

・完成度
難易度の高い技を危なげなく行えていると感じた。パス以外の技に魅力が出せるまで到達すればさらに良くなるのではないかと感じた。

・構成
パス主体で統一されている点は高評価。締めのデュアルパスで畳みかける流れは圧巻であった。その分序盤のZCC→FLリバや切り返しのソニック→ソニひねの部分が浮いてしまっている印象を受けた。

・新奇性または独自性
他にはないスタイルでImbocd氏独自の技術が発揮されている点、締め付近のデュアルパスの使い方など新規性が高い点を考慮し最高評価とする。

shilomi
・第一印象
高い完成度や流れの良さなどVPの良さを前面に押し出していると感じため高評価とする。

・環境
ペン回しが見やすい背景色、アングルでよいと感じた。欲を言えばもう少し光量があっても良いかと感じた。

・完成度
技のがたつきやふらつきがなく全体を通して安定して行われていると感じたため高評価とする。

・構成
流れを切っている部分も見受けられず、全体の流れは非常に良い。強いて言うのであれば無難すぎる構成だと感じたので、見せ場を入れたり切り返しでリズムを作るなどの工夫があればさらに良いと感じた。

・新奇性・独自性
shilomi氏の技術は発揮できていると感じるが、さらに良くすることも可能だと感じたため、それを考慮した点数とする。

nomad
・第一印象
随所に見せ場があり見ごたえのあるFSだと感じた。

・環境
可もなく不可もなくといった印象。ペン回しは見やすいがnomad氏の魅力を最大限に引き出せているかと言われたらそうではないと判断した。

・完成度
技のがたつきやブレ見られず高水準であると判断した、高評価とする。

・構成
数秒に一度目を引くようなコンボがあるのは好印象。しかし、12秒付近の切り返しが締めの技をするために無理やり切り返した印象を受けた。11秒あたりから畳みかけて純回転で締めるか、最後の最後に裏切りとして手の甲で回る技を取り入れるなどの工夫が感じられた。以上を考慮した点数とする

・新奇性または独自性
見せ場の使い方やコンボからnomad氏の技術力が伺えるものと判断し高評価とする。

Arisa
・第一印象
環境や完成度が高く見やすい動画であると感じた。審査には影響はないが、ペン回しが終わった後は適度な長さにカットしていただけると審査が行いやすくありがたい。

・環境
ペンが見やすいのに加えて背景も整えられており良い意味で特段言うことはない、最高評価とする。

・完成度
全体的に高いと感じた。しかし、締めで無理している感が見受けられたのが非常にもったいない。自分の実力に見合った技選びというものを意識してみてほしいと感じた。

・構成
流れを切るような場面も見受けらずいいとは感じたが、締めの入り方が唐突に感じたためそれを考慮した点数とする。

・新奇性または独自性
可もなく不可もなくといったところ、これから技術を磨いていってほしい。

Sututu
・第一印象
技術力は全体会を通じてトップクラスだが、環境が足を引っ張った印象であった。

・環境
前ラウンドよりは整頓されているが、床の汚れが気になって仕方がない。汚れを移さないような工夫がほしかった。また固定されている点は改善が見られるが、もっと映えるアングルがあるのではないかと感じた。固定するだけがゴールではなく、映えるアングルで固定するというのが重要になってくるので意識して工夫してみてほしい。

・完成度
これだけの難易度の技を安定して行える技術力には脱帽である。

・構成
高密度でありながらも見せ場が伝わり好印象。伏せと起こしのバランスも考えられており見ていて飽きない点も良いと感じた。高評価とする。

・新奇性または独自性
中盤の伏せ起きのfxxkや脈あて→2伏せspなどこれまで見られなかった技が入っておりSututu氏の技術力の高さが伺えた、最高評価とする。

mido
・第一印象
凝った技運びをしているが全体的に「回っている感」が少なくあまり魅力的には感じなかった。

・環境
白飛びしている部分と暗い部分のコントラストが激しくペンが見にくく感じたため減点とする。

・完成度
全体的に悪くはないが締めでブレている印象を受けた。

・構成
コンボは良いものを使っているが、全体として見た際にしっかりと回っている部分が少なく感じた。無理している感じが見受けられたので、得意とする技の中に見せたい技を入れるなど自身の実力にあった技選びも重要であると感じるので今後意識してみてほしい。

・新奇性または独自性
mido氏の世界観が十分に発揮されているとは言えないと判断したため、それを考慮した点数とする。

O
・第一印象
つかみ技がテーマなのは伝わったが、回っている感が少なく魅力的には感じなかった。

・環境
ペン回しが見やすいため高評価とするが、さらに良くすることも可能であると判断した。

・完成度
つかみ技が多く評価が難しい、減点とも言えないが加点要素もないと判断した。

・構成
内容の薄さが顕著に出てしまっていると感じた。特に締め付近の技のチョイスは安直だったように感じる。

・新奇性または独自性
レックストリックやクーロンコンボなどのつかみ技は既に使い古されている技であり、取り入れる際は工夫が必要であるがO氏の動画ではそれが感じ取れなかったため減点とする。

▼Laku

・一般の部 決勝講評
1位 VAIN
複雑なパスと目新しい動きを高密度に織り交ぜた次に来る動きが予想できない面白いFS。
3秒~、5秒~の指抜きや7秒~の特徴的な動きから締めまでと非常に見どころが多く、また新奇性も高い。等速再生でも非常に高い難易度であると感じるが、スローで解析した際により難易度が高く感じることは難易度が低く見えてしまう程安定して技をこなせている非常に高い技術力の証左である。

2位 Kovi
複雑なパスを配置しながらもテンポやスピード感を失うことなく最後まで走り抜ける気持ちの良いFSである。3秒~の12FCガンマン、6秒~の3指抜きソニックからもう一度指抜きソニックをする箇所、〆前の1345軸でのパスなど1軸を使った複雑なパスは視覚的に単調になりやすいが、手の伏せ/起きが適度に配置されていることやパスの最中の手や指のブレが少なく見やすさを確保できている技術力は高評価である。

3位 肄'teza
2秒~、4秒~、7秒~、9秒~のように印象的な手の形のウィンドミルとガンマンを組み合わせるのは難しくそれらをFS全体でこなしているのは加点項目である。しかし、この組み合わせは手の動きが大きくブレやすく、このFSもそのような印象を受ける。またFSの内容に対して〆が1222スプレッドでありインパクトとして弱いと感じた。

・U-18の部 決勝講評
1位 Sututu
高難易度の技を短い時間に纏めてきた非常に高い密度のFSである。5秒~のスプレッドにおいて伏せ/起きをスイッチすることで見た目の変化をつけ、9秒~で手首を地面と垂直な軸に一瞬ひねることで回転面を崩さずインパクトの高い技をこなしている。またそれらを成功させるだけでなく締めへの畳み掛けとして機能させている技術力は特筆すべきものである。

2位 RAIJING
スピード感を保ちつつ、目を引くような軌道の技が次々と繰り出され見ていて楽しいFS。始動の345軸でのパスと4秒~の12でのチャージから345軸に移動するコンボの対応や6秒~の切り返しからの締めへの畳み掛けの意識等構成面で評価できる箇所が多い。6秒~の切り返しとそれ以降の動きに少し窮屈さが見えるがFSに悪影響を及ぼす程ではない。

3位 tetora
4秒の25ガンリバ~クーロンコンボ、6秒、11秒のパワーパスや8秒~のピンキーポップ、締めのStop&Goなど高い難易度の技が散りばめられている。しかし、各々の技のリズム・安定度等は見事だが、切り返しと手の起き/伏せが単調であること、締めのStop&Goが全体の構成に対して浮いて見えることで技の難易度に対してFS全体の印象が薄く感じられる。Stop&Goに関してはエアリアル系で唯一回転面が縦であり、締めまでで切り返しに対する伏線がなかったことに起因すると考えられる。また審査には影響はないが、カメラが遠く折角のエアリアル技の迫力が半減しており、第一印象としてかなり損をしているのでエアリアル系は少しフレームアウトするぐらいにズームした方が良いと思われる。

4位 nomad
締めの手首でのマルチプルと11秒~の変則的な軌道のコンボの2つが見せ場となっており、その2つの間を12秒~の2コンティニュアスガンリバや15秒~の3軸と掌で掴んだウィンドミルからエアスピ、その後の切り返し等リズムが良い技で繋ぐことで良い流れが保たれている。締めのマルチプルは高難易度の技ではあるが全体的にスピード感のあるこのFSの締めとしては弱いように感じられた。またFSを通して回転速度が一定であったため緩急を意識するとより効果的にFSの良さを出せたと考えられる。

5位 shilomi
予選同様FSを通して高い安定度、良いスピード感を維持できている。〆へ縦回転への畳みかけとノーマルから掌で半回転→23キャッチの部分で少し溜めを作ったあとの縦式のサイクロンの締めは非常に気持ちがいい。しかしその他に見せ場になるような所は感じられず、加点項目が少ないと判断した。

6位 Arisa
1軸を使ったパスを中心としてFSが組まれており、5秒~、13秒~のような指抜きの技が印象に残る。全体としてペンの動きと指のキレは良いが、〆前13秒~の技が少し窮屈に見えてしまった。また8秒の~掴み切り返しが見せ場として入っていると思われるが、スピード感を切ってしまっており効果的ではないと感じた。

7位 Imbocd
予選同様、トライアングル/デュアルパスの難易度が高いことは高評価である。しかし、やはり見た目・テンポの変化が少ない技であり、それに対する工夫があまり見受けられなかった。8秒~の切り返しが見た目・テンポの変化が大きく、このような切り返しを複数個所入れてパスの方向を切り替えることでFS全体のリズムを作ることができると思われるので意識してみて欲しい。

8位 mido
8秒~に34FCをさりげなく入れている技術力は高評価である。しかし、前半と中盤のインフィに繋がりがなく、他に見せ場となる要素が見受けられないためFS全体として印象が薄いと感じる。

9位 O
4秒~の2バックアラウンドを連続して使う部分のリズムは良いがFSの中心であると思われるクーロンコンボやレックストリックのような手を大きく動かす技において手に対してペンが静止してる状態で動いているのでペンを握って振り回している様に見えやや乱暴な印象を受ける。

Nanafushi
2秒~の34指抜きフラッシュソニック、7秒の伏せスキップガンマンリバース>>3アラウンド、11秒~の伏せ13-23シメトリカルガンマンリバースなど伏せ技と指抜き・軸移動が大きい技でまとめられているのが好印象。指使いややにぎこちなさを感じるものの、技自体は丁寧に行われており複雑な技に対して見やすさを確保していることも良い。
HN: kuon,久遠,kudo,910,etc……

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